その歯周病、もしかしたら口腔常在菌が原因かもしれません

しっかりブラッシング、歯間ブラシをしているのによくならない、
定期的に歯石をとっているのによくならない、
咬合関係には問題がない、
この患者さんはもしかしたら口腔常在菌(口腔内微生物)が関係しているのではないか?と思うことがあります。

吉富歯科医院ではそのような患者さんには細菌検査を実施し、歯周病に関係がある真菌(カビ)、歯周病菌の除菌療法を行っています。

■目的
歯周内科治療とは悪さをする口腔常在菌を除菌して数を減らし、細菌による歯周病への影響を減らすという治療です。

具体的には抗菌剤の服用と抗真菌剤による歯磨き、全顎の歯石取り、クリーニングにより口の中の悪玉菌を減らします。

■治療の流れ
歯周内科治療(除菌療法)に同意いただく

口腔内写真撮影、細菌採取→検査会社に依頼

(歯石取りはまだ開始しません)

細菌検査結果説明
除菌開始

歯石取り、クリーニング

再度細菌採取→検査会社に依頼

細菌検査結果の確認、口腔内写真撮影

■注意事項
・抗真菌剤による歯磨きで歯が黄色くなりますが、一時的なものなので歯磨きをすればとれます。


・タバコを吸っている人は薬が効きにくいです。歯周内科の治療中だけでも禁煙する事で薬が効きやすくなります。


・抗菌剤(3日間、1日2回)を服用することでおなかを下しやすくなることがあります。もしそのような場合にはビオフェルミン(市販)等の整腸剤で対応するようにして下さい。
服薬を中止する場合は抗菌剤での治療は行わずに抗真菌剤による歯ブラシと全顎の歯石取り、クリーニングによる治療のみになります。


・グラグラの歯を元に戻す、骨を元に戻す治療ではありません。あくまでも歯周病菌を除菌して菌による歯周病への悪影響を食い止めるのが目的です。

・基本的には一度除菌治療が終われば再感染がなければ一度きりの治療ですが、歯周病は微生物感染症なので再感染に注意が必要です。(人→人、ペット→人)
数年して再感染が疑われる場合には再度除菌治療が必要となる場合があります。


・以下をパッケージとした自由診療となります。
口腔内写真、治療前細菌採取(細菌PCR検査)
治療前細菌検査結果説明
抗菌剤服用、抗真菌剤での歯ブラシ指導
全顎歯石取り、クリーニング
治療後細菌採取(細菌PCR検査)
治療後口腔内写真、細菌検査結果説明

■歯周内科治療が受けれない人
・ジスロマック(マクロライド系抗生物質)が飲めない人
・水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムを飲んでる人(作用が弱くなる)
・ワルファリン(作用が強くなる)
・シクロスポリン(免疫抑制剤)
・メシル酸ネルフィナビル(HIV、抗ウイルス薬)
・ジゴキシン(作用増強、ジギタリス中毒)
・心疾患のある方(QT延長)
・重い肝臓疾患
・ベネトクラクス(効果減弱)
その他不調を感じる場合は途中で薬の服用は中止して下さい。


■費用
14万円+税
歯周病細菌検査のみ(歯周内科治療を行わない)の場合5万円+税