当院ではブラッシング指導、歯間部の清掃指導、歯肉より上の部分の歯石の除去、歯周ポケットにある歯石の除去といった歯周基本治療による歯肉の炎症のコントロールを行っています。
また急性症状のある場合には抗菌薬の処方等を行います。
歯周病とは
歯周病とは歯肉の炎症を放置して歯の支えとなる骨が溶けていってしまう病気です。
失われた骨の高さは再生しないので歯周基本治療を行って歯肉の炎症がおさまってもグラグラして生活に支障をきたす歯は最悪の場合抜歯になってしまいます。
原因はプラークのみ
歯肉に炎症を引き起こす原因はプラークと呼ばれる細菌の塊ただ1つです。
磨き残したプラークやプラークが定着してしまったもの(バイオフィルム)が原因となって歯茎に炎症を起こし、骨を溶かしていきます。
歯石は直接的な原因にはなりませんがプラークがつきやすい環境にしてしまいます。
歯石は唾液に含まれるカルシウムが沈着したものなのできれいに磨けていたとしても時間の経過とともについてきてしまいます。
歯石やバイオフィルムは自分では取ることができないものなので定期的に歯科医院で取ってもらう必要があります。
歯周病の進行
健康な歯肉
歯肉は健康的なピンク色をしています。
歯肉炎
プラークを24時間放置すると歯肉に炎症が起こり赤みがかってきます。
この時点でまだ骨は溶けていません。
軽度歯周炎
歯肉炎を放置すると免疫反応により歯の支えとなる骨が溶け始めます。
中等度歯周炎
骨の吸収が進み、咬合力に耐えきれず歯が揺れ始めます。
重度歯周炎
骨が根元付近まで溶けてしまってグラグラになり、咬む力を支えられずに痛くて咬めないといった症状がでてきます。